「ゆめかわいい(夢可愛い)」は、「ゆめかわ」と書いていきます。
今回は「ゆめかわエピックプロジェクト」というゆめかわの作風の、実践例について書きます。
ゆめかわの作風自体の概要や周辺文化については、次の記事を参考にしてください。
https://b-t-o-s-record.com/2021/10/31/99/
「ゆめかわエピックプロジェクト」はあれから、五曲目関連まで完了しています。
ここからは題名にもあるよう、一曲ごとの概要と具体的な制作裏話を、書いていきます。
Apple Music、Spotify、LINE MUSIC 、Amazon Music などなどでのストリーミング配信、
iTunes Store などなどでのダウンロード配信もしているので、
「ゆめかわエピック(Yumekawa epic)」のミュージシャン名や、
それぞれの曲名で、検索してみてもいいです。
★一曲目
「ゆめかわエピック」
とは?
このプロジェクト唯一の歌もの、メインの曲。
「敵は自分自身」と題し、魔法少女「ユエ(結会)ちゃん」の
年代(十代後半)の揺れる心を、ポップにノリノリに仕上げました。
★一曲目の裏話
●前の記事で紹介したジャケットイラストは、
動画では色を濃くしています。
編曲者のアドバイスからです。
●ポイントは、「(若者なりかもしれない)影の一面」です。
またの呼び名を「攻撃性、病みかわ」としておきます。
そのため、ゆめかわとスモーキーフェミニンのデザインが混在。
「スモーキーフェミニン」は定着していない言葉のようで、
「くすんだピンクや紫、グレイッシュ(灰色がかった)」がおもなキーワードだとか。
●ほかにも、編曲者が「Kawaii Future Bass」の音楽ジャンルを取り入れたことから、
近未来的(フューチャー)な表現も、間奏(の絵)に取り入れました。
●合いの手系は、編曲者がわざわざ買って、取り入れたそうです。
後記する、私がたまたま買っていたデザイン関連の本もそうですが、
お金を「適切に」かけることは、「場合によっては」必要かもしれませんね。
★二曲目
「One marshmallow world of three pastel color」
とは?
架空の惑星「三色マシュマロ星(ぼし)」のイメージ曲。
ゆめかわ文化の定番モチーフである、
マシュマロと三色のパステルカラー(黄色・水色・ピンク)を取り入れました。
浮遊感のある、どこか懐かし気で甘い曲調。
★二曲目の裏話
●『配色アイデア手帖 めくって見つける新しいデザインの本[完全保存版]』
(桜井 輝子 SBクリエイティブ株式会社)
で三色と白が一つにまとまった「ギモーヴ」
(珍しく、初めて見たと、当時は感じた)を見かけたことがきっかけ。
ギモーヴはマシュマロによく似たお菓子で、
ゆめかわ文化の属する原宿メルヘンを象徴するようなお菓子、浮遊感もここから。
★三曲目
「Queen which meets magical girl」
とは?
三色マシュマロ星のリーダー、「フラ(フラッフィー)女王様」のイメージ曲。
女王様は悩みをかかえていて、ユエ(結会)ちゃんに励まされますが、
ここから二曲目以降に始まった、補足物語が進んでいきます。
★三曲目の裏話
●リーダーとしての女王様のラフを思いつきで描(か)いて、編曲者に見せたのがきっかけ。
二曲目もそうですが、偶然を味方につけるのは、創作活動の基本。
●ここ数年の某魔法少女アニメで、先代魔法少女や女王(様)的なキャラが、
現在の魔法少女に救済を求めるためなどなどで、登場している影響があります。
★四曲目
「Eating adulty and drinking hope」
とは?
アリスに出てくる、大きくなる食べもの「Eat Me」と、
小さくなる飲みもの「Drink Me」を取り入れた曲です。
「Eating adulty」や「Drinking hope」のビジュアルデザインでも、意識。
三色マシュマロ星の新ゾーンや新生物も、出てきます。
★四曲目の裏話
●「実験的でもいいから、好きに作って~」と編曲者に言ったら、返ってきた一作。
●アリスの影響を、あちこちへ、ふんだんに散りばめています。
●『イメージを色で表現できる 配色デザイン事典』
(mashroom design ナツメ社)
を中心として、私が好みで買っていたデザイン関連の(紙の)本を、
すべての曲の絵や動画関連に多用していて、編曲者との相談もしながら、四曲目も。
●エピック(編曲者が最終的に目指している、映画音楽の一種)を加えたこともそうですが、
ゆめかわいいやその周辺文化を取り扱いたい場合も、やっぱり自分なりの付加価値が必要です。
★五曲目
「Spring storm by Yue」
とは?
大人っぽくなる食べもの「Eating adulty」を摂取して、
大人っぽさを一時的に、部分的に取り入れた魔法少女、ユエ(結会)ちゃんのその後。
地球での日常(学校)生活と、春もテーマ。
★五曲目の裏話
●編曲者によれば、現代音楽に当てはめると転調しまくったようです。
●編曲者によれば、こういうインストには「モード」が使いやすいようです。
モードはスケールとはまた違った形式で、ジャズなどなどに使われます。
ゆめかわエピックの場合は「ドリアンモード」や「ミクソリディアンモード」が、
使いやすくて、ちょっとドリーミーな雰囲気にはやりやすいとか。
五曲目もメインはミクソリディアンモードを軸にして、
メジャーとマイナーを行ったり来たりした進行のようです。
……以上です。